倹約・生活設計

うつ病でも障害厚生年金がもらえる?

 先般、貯蓄段階の医療保険について考えるで、うつ病になった時の収入減リスクについて、その後も色々調べていたらこんなニュースがありました。

障害年金、うつ・がんも対象 申請漏れ多く時効は5年(日経新聞)

 障害年金って「うつ病」も入るのか・・・と思いつつ、そもそも障害年金って何ぞや状態だったので調べました。

障害年金について調べてみた

 なるほど「障害基礎年金」「障害厚生年金」の2つがあるらしい。
 障害等級はどちらも1~3級まであるようだが、支給範囲が異なる。

障害基礎年金・・・国民年金に加入している人が対象。1級と2級の場合に支給。
障害厚生年金・・・厚生年金に加入している人が対象。1~3級の場合に支給。

 つまり厚生年金に加入している会社員は障害等級次第でどちらももらえる可能性があるということらしい。

 障害年金については、日本年金機構のHPでしっかり説明があるので、そちらも参照してほしいです。

うつ病における障害等級の水準と等級の決定

 個人的に障害認定なんて狙ってとるようなものじゃないと感じるものの、ひとまず認定の基準を調べてみようと思います。
 なお、私がリスクと感じているのは「休職による所得減」ですから、その点を中心に見ていきます。

 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(全体版)によるとこんな感じ。

等級障害の状態
1級 1 統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの。
2 気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級 1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの。
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの。
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの
国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(全体版) 第1章 第8節 より引用

 なるほど。1級はもう入院治療クラス、2級は日常生活がままならないクラス(多分、親族の助けが必要)、3級は休職or退職して、とりあえず仕事から遠ざけるクラスといったところなのかなと推測できます
 しかし、うつ病って色々あるし、ここ数年だと「新型うつ」とか、本人の大変さとは裏腹に、健康な状態の人から見ると思わず首を傾げてしまいそうな病気もあるので、一概に休職したくらいじゃダメなんじゃないの?と疑いたくなるところ。

 同基準によれば、このようにも書いている。

 気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する。
 また、統合失調症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(全体版) 第1章 第8節

 そりゃそうだわな。と素直に思う。
 判断する人だって神様ではあるまいし、病状や気分の浮き沈み具合を数値化するなんてできませんから、等級の決定に至った「客観的な根拠」を明示しにくいのだろう・・・という感じが文章から読み取れます
 この文章だけ見れば、判断する人の価値観等によっても大きく判定が変わってしまいそうですね。深堀して調べてみたら、ガイドラインがありました。

『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』等

 一通り目を通した感じで言えば、ざっくりと判断材料は以下の通り。

  • 医師の診断書を元に、病状や生活の支障具合について数値的な判断があること。
    (これで大体の等級の目安がでる。)
  • 数値的な判断とは別に、以下の点で総合的に判断されること。
    • 親族などの支援があるかなど周囲の支援状況。
      (支援があるから等級が下がるとかそういう感じではない。どれだけ支援が必要なのかを見ている様子。)
    • 本人の日常生活と就労状況。出勤状況など。
    • 頻繁に繰り返しているかどうか。
    • 収入の状況。

 なるほど。ここまで見て率直に思ったこととしては、休職する程度の病状であれば「判断する人が、総合的に自分のことについて調べ判定をしてくれるので、いざ問題が起きた場合には支給の有無にかかわらず相談しよう」ということですかね。

障害年金ってどれくらいもらえるのか

 さて、障害年金は結局いくらもらえるのだろうか。
 計算を試みたが、「平均標準報酬月額」の計算がすこぶる面倒くさいことに気がづいた。

 ねんきんネットにもログインして確かめたが、平均報酬月額がすぐに確認できる状態ではなかったので諦めた。
(誰か見方を知っていたら教えてほしい。笑)

 しかし、3級の場合は、最低保障額として585,700円が受給できるそうです。(障害厚生年金)

しかしこんな問題も・・・

 「障害(認定)」という言葉については、どことなく抵抗感がある方もみえるようです。本人は何とも思っていなくても、親族は気にしていたり、家庭により様々事情があるようです。
 つまり、認定するには十分の条件・環境であっても、申請をしないということですね。

 「障害認定されることで、本人が治療に対する意欲を失ってしまうのではないか」といった心配もあるそうで、お金云々の問題よりも、本人の性格次第なところがあって正直これは分からんな・・・と思った次第です。

自分なりの結論

 ここまで色々調べてきた感想は、障害年金の受給にあたって「障害認定を受けられるかどうかは、その時の病状と環境による」ので、傷病手当のように休職等の特定のイベントによって受給が確定できるものではありません。
 エマージェンシープランに最初から障害年金を受給前提で組み込んでおくことはリスクが高いと思いました。
 障害認定がもらえなかったら生活できなくなるような生活設計は避けるべきでしょうね。(お金の不足によって、治る病気も治らなくなりそうですしね。)

 とはいえ調べる発端となったニュースを見るに「本当に困っている人にお金が届いていない」という趣旨のようにとれますから、「いざトラブルに見舞われたら、受給の可能性は探ってみるのが良い」。とは思いますね。

 この記事を書くにあたっては、様々な価値観について考えさせられましたね。勉強になりました。

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